約 7,638 件
https://w.atwiki.jp/gods/pages/57619.html
クサトリジゾウ(草取地蔵) 仏教のジゾウボサツ(地蔵菩薩)の一。 福島県に伝わる。 別名: オツナジゾウ (オツナ地蔵)
https://w.atwiki.jp/83452/pages/8505.html
~笠地蔵~ むかしむかし、ある所に唯と憂の姉妹がいました。 年の瀬も迫っていますが、餅一つ買えるほどお金がありませんでした。 そこで、憂は笠を作ってお金を稼ごうと考えました。 唯「じゃあ憂、町に行って笠売ってくるね」 憂「うん。気をつけてね、お姉ちゃん」 唯「うんたん♪うんたん♪」 意気揚々と雪道を歩く唯でした。 ところが、町へ出て笠を売ろうとしても、一向に売れる気配はありませんでした。 唯「売れないや……」 もう少し粘ろうと思いましたが、雪が強くなって来たので、唯は諦めて帰り支度をしました。 唯(憂が心配するから帰ろう!) 家に近付き始めた頃、雪は強くなりかけていました。 唯(うー、早く帰ろ) 唯「あっ、お地蔵様!」 唯が目にしたのは、峠にある七体の地蔵でした。 唯「こんなに雪が積もって、寒いね。頭の雪、どけてあげるね」パッパッ 唯「んー、でもすぐに積もるな……そうだ!」 唯「笠を頭に乗せればいいんだ」 唯は商品の笠を地蔵の頭に乗せてあげる事にしました。 ちなみに地蔵は右側から和→律→澪→紬→梓→純→さわ子の並びである。 唯「んしょ、んしょ」 唯は持っていた五つの笠を右側の地蔵から順に(和・律・澪・紬・梓)、頭に乗せました。 唯「あっ、もうないや……私の笠あげるね」 唯は自分が被っていた笠を純の頭に乗せました。 唯「はっ、もう一体いた……」 唯「うーん。私の手ぬぐいあるけど、これは憂が作ってくれたものだし……」 唯「うん。帰ろう!」 唯「うんたん♪うんたん♪」 さわ子「」 さわ子(……酷い)シクシク 唯は家路につくと早速、憂に地蔵の話をしました。 憂「お姉ちゃん、優しいね」ニコッ 唯「てへへ」 憂「もしかしたら、恩返しに来るかもね」 唯「だったらいいなー」 一方、峠では 律「よーし、笠のお礼をしにいくぞー」 澪「あぁ、あの人には感謝だな」 和「そうね」 紬「私、誰かにお礼するのが夢だったのー」 梓「やってやるです!」 純「あれ、誰かいない」 さわ子「なんで、なんで私にだけ笠がないのよ!」シクシク 律「泣くなよ、さわちゃん」ポンポン さわ子「泣きたいわよ!」 紬「あらあら」 梓「やってやるです!」 地蔵一行は、籠にありったけの食材を詰めて、唯の家の前までやって来ました。 律「よし、じゃあ家の人に会うか?」 澪「いやいや、私達は地蔵だぞ。家の人が見たら卒倒するぞ」 和「じゃあ、手紙でも書いとく?」 紬「それいいかもー」 純「私、紙とペンあり……」 さわ子「おらー!出て来いやー、サツガイすんぞコラァー!」ドンドン 律「さわちゃん!!」 梓「やってやるです!」ドンドン 純「あずさー!!」 澪「おい!あんまり騒ぐと……」 憂「どなたですかー?」 和「まずいわ。隠れましょ!」スタコラピー ガタッ 憂「誰も……いないね。風の音かな?」 バタン 律「ふぅー。さわちゃん、頼むから静かに」 さわ子「ぶーぶー」 純「ほら梓、あんたも」 梓「……」シュン 紬「は、早く書きましょ」アタフタ 律「だな」 澪「あぁ」 地蔵達は各々、唯への感謝の気持ちを一言、手紙に書いた。 律「よし、これで籠を置いて……完了だ」 和「それじゃ、帰りましょうか」 澪「そうだな」 律「帰るか」 紬「よいお年を」 純「風邪引かないでね」バイバイ 梓「……」 さわ子「なんか、納得いかないわ」 律「えっ?」 さわ子「やっぱり出て来いやー!!」ドンドン 律「ひぃー、さわちゃん!!」 梓「こんなんじゃダメです!」ドンドン 純「このバカタレー!!」 バンッ! 憂「やかましいわ!サツガイしたろかコラァー!!」 一同「ひっ!」ビクッ 憂「さっきから何、人んちの戸、叩きまくっとるんや?」 憂「地蔵風情が舐めたらアカンで!」 律「あわわわわわ」ガクブル 憂「なんやったらあんたらの首、半分だけ回したろか!?」クイッ 一同「す、すいませんでしたー」スタコラピー 憂「ほんま、最近の地蔵はアカンなー。あら、ヤキいれたらな……」 唯「憂ー、どうしたの?」 憂「あっ、あのね。お地蔵様が来てたみたいだけど……」 憂「私を見たら驚いて帰っちゃった」テヘッ 唯「えー、いいなー。私も見たかったなー」 憂「ご、ごめんねー。次来たら、一緒に見ようね」 唯「あっ、その籠は何かな?」 憂「これ……うわぁ」 唯「食材だよ!これだけあれば、年を越せるよ」 憂「やっぱり、お姉ちゃんが良い事したからだね」 唯「いやー、それほどでもぉ」 憂「あっ、手紙があるよ。お地蔵様のかな?」 唯「きっとそうだよ」 唯「ねぇ、読んでみようよ!」 憂「そうだね!」 律『笠、ありがとな!これで風邪を引かずに済むぜ』 澪『頭が冷えてたので助かりました』 和『ありがとう、良いお年を』 紬『百合はいいですよー』 純『もっと目立ちたい!』 憂「うーん。上三つは理解できるけど、下二つは……」 唯「まだ続きがあるよ」 憂「うん」 さわ子『テメェーのヴァージン奪ったろか!』 梓『奪ってやるです!』 憂「……」ピキッ 唯「どういう意味だろう?」 憂「た、多分!ありがとうの最終形態じゃないかな!?」 唯「そうかー、感謝されてるんだー」ニンマリ 憂(勘違いするお姉ちゃんかわいい!) 憂「じゃあ明日、私がお地蔵様の所に行くね」 唯「何しに行くの?」 憂「(制裁的な意味での)お礼だよ」 唯「私も行くー」 憂「お姉ちゃん、起きれないよね」 唯「起きれるもん!」プンプン 憂「はいはい」 唯「じゃあ憂、明日の為に早く寝よう!」 憂「そうだね、お姉ちゃん」 唯「じゃあ、おやすみー」 憂「おやすみ、お姉ちゃん」 こうして、二人は眠りにつきました。 そして、憂は唯より早く起きて外に出た。 憂(お姉ちゃん。悪い地蔵は、私がやっつけるからね) 早朝、峠から謎の悲鳴が響き渡ったが、唯は何も知らない。 オブツハ、ショウドクダー! ギャー! ヤッテヤルデスゥー! 唯「んー、むにゃむにゃ……えへへ」 とみ「おや、今日は左端のお地蔵様(さわ子)の姿がないわねぇ」 とみ「それに、みんな表情が強張って……あら、右から5番目(梓)のお地蔵様は、首がみんなと違って半回転してるわ」 とみ「不思議な事もあるものね」 とみ「もしかしたら朝の悲鳴、あれは鬼が何かやったんだわ」 とみ「唯ちゃんと憂ちゃんにも注意しときましょう」 尚、この事は鬼の仕業と言う事で丸く収まった。 もちろん、とみは憂が犯人だという事は知りません。 ちなみに、さわ子は未だに発見されていない模様。 ~笠地蔵編・終~ 2
https://w.atwiki.jp/terra-senko-kanto/
このサイトは何? お寺のお線香をまねて関東のを集めてみる。 掲載基準は? 以下3点をみたすこと 寺社の販売・領布と思われるもの 一般流通していないもの (個人的趣味により)字の出る線香でないこと リスト 順不同です 浅草寺 金龍香 護国寺 神齢香 深大寺 武蔵野 柴又帝釈天 白檀 柴又帝釈天 沈香 増上寺 大本山増上寺(赤) 増上寺 大本山増上寺(緑) 薬王院 有喜香 薬王院 (名無し?) とげ抜き地蔵 地蔵香 とげ抜き地蔵 地蔵香 泉岳寺 泉岳寺 雨引観音 観世音 大谷寺 観世香 最乗寺 道了香 総持寺 紫雲待 その他 寸法等は温度・湿度・月齢・個体差等により変動することがあるかもしれません。
https://w.atwiki.jp/bokurobo/pages/607.html
昔々、貧しい爺さまと婆さまがおった。 大晦日の晩、爺さまはこさえた笠を市に売りに行った。 ところが笠はまったく売れん。 正月を越す餅も買えんで、雪の中を爺さまはとぼとぼと村に帰っていった。 帰り道、爺さまはお地蔵様を見つけた。 雪をかぶって寒そうにしている七人のお地蔵様じゃ。 気の毒に思った爺さまは売れ残った六つの笠と、足りなかったので自分の頭に巻いていたてぬぐいをお地蔵様に差し上げた。 その夜のことじゃ。 誰かが戸を叩くので爺さまと婆さまが開けてみると、そこには食いきれんような野菜や、魚や、餅があった。 そして地面の雪には七つの跡があった。ちょうどお地蔵様を引きずったような七つの跡が……。 第13話「お地蔵7」 翌朝、新年の挨拶に村の家々を訪ねた爺さまと婆さまは驚いた。 どの家も無残に荒らされているのだ。 爺さま「いったいどうしたんじゃね?」 若い衆「山賊だよ。正月支度の昨晩を狙って、山賊が村中襲ってかっさらっていったのさ。 そういう爺さん、あんたの所は……ハッ、狙われもしなかったようだな」 爺さま「おかげさまでのう。貧乏も時には役に立つということか」 婆さま「爺さま……」 爺さま「おう、わしも今そう思っていた所じゃ。若い衆、手伝ってくれんか? わしらだけじゃとても運べんから」 若い衆「なっ、何だこれは!?爺さん、一体これどうしたんだ?」 爺さまの家についてきた若い衆は、そこに積まれた食い物の山を見て腰を抜かした。 爺さま「それがの、昨晩お地蔵様が運んできて下すったのよ。まったくありがたや」 若い衆「……爺さん、あの、少しだけでいいから、これ……」 婆さま「そのつもりで来てもらったのよ、村中で分けるには少ないけど、無いよりはいいわねぇ」 若い衆は仲間を何人か呼び、食い物を井戸端に運んだ。 若い衆「みんなァ、出てきてくれ!外れの爺さまの所から贈りもんだァ!」 人が集まってくる。 男「何だ?どうしたんだこれ?」 爺さま「実は昨日お地蔵様がのう……」 その時だった。 若い衆2「大変だァ――ッ!!また、山賊が!」 山賊「ヘヘヘ、こうやってまだ食い物を隠してるに違いねえと思ってな、もう一度やってきたのよ。 それにしてもどこにこんなに隠してやがったんだ?まったく油断も隙もねえ」 村長「村のものは昨日本当にすべて渡した。これは今朝になって手に入れたものじゃ。 頼む、これを持っていかれたらわしらは本当に飢え死にしてしまう」 バキュン! 山賊の一人が拳銃で村長の足を撃った。 村長「うああ――!」 山賊「そんなことは知ったこっちゃねえ。朝になりゃこんだけ食い物が届くんだろ? 隠してたのと同じじゃねえか」 村長「こ、これは偶然……」 山賊「とにかくこれは貰っていく。せいぜい頑張って生き延びて、また俺たちに貢ぐんだなァ!ハハハハ!」 山賊どもは去っていった。 婆さま「なんということじゃ。せっかく頂いた食い物が……」 爺さま「……仕方ないの」 爺さまは自分の家のために残してあった食い物を供え物に、昨晩のお地蔵様の所へ向かった。 ところが、爺さまが着いてみると、そこにお地蔵様は二人しかいない。 爺さま「不思議じゃが、こちらはお歩きになるお地蔵様じゃ。 どこか別の所に福をお与えに行くこともあるのじゃろう」 爺さまは食い物を供え、拝む。 爺さま「頂いたものをお供えにというのもおかしな話じゃが、他に何もありませんもので、 ご勘弁くだされ。お地蔵様、なにとぞ村をお救いください」 爺さまは拍手を打った。 すると、どうだろう。 ミケン「どういうつもりだい、爺さま?」 なんと、お地蔵様がしゃべりだしたではないか。 それも、日の光の下で改めて見ると、ずいぶん個性的な顔をしていらっしゃる。 一人は眉間にしわを寄せ渋い表情をしておられる。もう一人はもみ上げがずいぶん長い。 爺さま「はぁ、実はかくかくしかじか、失礼を承知でこうして参った次第でございます」 モミアゲ「しかしな、爺さまよ。昨日やった食い物だって、仕事納めってことでちょいと 無理して手に入れた品だぞ。これ以上俺たちにどうしろと言う?」 爺さま「どうして欲しいなどと考えてもおりませんでした。お地蔵様ちゅうのはふつう どうこうして下さるもんでもありませんからな。」 モミアゲ「だったらこんな供えなんぞいらん。村で分けて食え」 ミケン「クックッ、お前もつくづく捻くれ者だぜ。爺さま、俺たちはこの通り石の体だ。 人間に殴られたくらいじゃビクともせん。山賊なんぞ怖くは無い」 爺さま「なんと、お地蔵様が力になって下さるとおっしゃるか」 モミアゲ「まったくよう、俺が捻くれならお前は相当な物好きだぜ。地蔵だって慈善事業 じゃねえんだ。危険なばっかりで得にもならねえ仕事をよ……」 ミケン「で、やるのかやらねえのか?」 モミアゲ「やるさ」 ミケン「フフフ」 爺さま「あ、ありがとうございます」 モミアゲ「だが忘れんなよ爺さま。笠の借りはもう返した。こいつは貸しだ」 爺さま「へえ、へえ、この恩は決して忘れはしません」 モミアゲ「そうだな、今度は……ミノでも編んでもらうか」 ミケン「決まりだ」 道々、爺さまと二人のお地蔵様は話し合った。 ミケン「しかし、敵が銃を持っているとなると厄介だな。数も多そうだ」 モミアゲ「俺たちだけじゃ厳しいか」 爺さま「では、昨日の残り五人のお地蔵様方を?」 ミケン「ああ……いや、正確に言えば四人、か」 爺さま「はて、お地蔵様は七人いらっしゃったと存じましたが?」 モミアゲ「一人は数に入らねえのさ。……今後ろにいるけどな」 彼らの後ろから、頭に手ぬぐいを巻いたお地蔵様が現れた。 テヌグイ「あんたが手ぬぐいをくれたせいであれから俺の名前はテヌグイになっちまった」 爺さま「はあ、そりゃ申し訳ないことでございました。足りなかったもので、どうかご勘弁を」 モミアゲ「別に謝ることは無いぞ。こいつにはお似合いさ」 テヌグイ「あんたらはいつもそうやって俺を半人前扱いする。 ミケンさん、話は聞かせてもらった。俺も連れていってくれ」 ミケン「……では、テストだ」 テヌグイ「テスト?」 ミケンと呼ばれるお地蔵様は腕をだらりと下ろし、無防備な姿勢をとると、言った。 ミケン「俺を殴ってみろ」 テヌグイ「は?でも……」 ミケン「いいからやってみろ」 モミアゲはニヤニヤしながらそれを見守っている。爺さまは気が気でない。 テヌグイ「そうかい?なら、本気でいくぜ……ハッ!」 しかし、瞬間的に動いたミケンの手が、テヌグイの拳を受け止めていた。 テヌグイ「ク……ハッ!ハッ!」 テヌグイは続けて拳を突き出す。しかし、結果は同じだった。 テヌグイ「ハァ、ハァ」 ミケン「今のをやってみろ」 テヌグイが腕を下ろす。 ミケンの拳が閃く。 テヌグイは為す術もなくその拳を顔面に食らい、そのまま昏倒してしまった。 ミケン「今度の仕事は半端な根性ではついて来れん。実力もいる」 モミアゲ「爺さん、わかったろ。だから四人なのさ」 爺さまはそら恐ろしくなってきた。 ミケン「ウム……では行くか。あと四人の腕利きを探しに」 画面暗転。エンディングテーマが始まる。 じいちゃん「ウームこりゃ来週も見逃せんわい!」 ヤブルが部屋に駆け込んでくる。 「うおおおぉぉぉ間に合わなかったぁぁぁぁぁぁ!!」 じいちゃん「だから録画予約しておけば良かったんじゃ、ヤブル……」 つづく スーパーぼくロボ大戦Winner’s Hand・SSに戻る next back
https://w.atwiki.jp/gods/pages/1330.html
ホウジュジゾウ(宝珠地蔵) 六地蔵の一人。 餓鬼道を受け持つ。 関連: ジゾウボサツ (地蔵菩薩)
https://w.atwiki.jp/gods/pages/1340.html
コンゴウヒジゾウ(金剛悲地蔵) 六地蔵の一人。 畜生道を受け持つ。 関連: ジゾウボサツ (地蔵菩薩)
https://w.atwiki.jp/gods/pages/1334.html
ニッコウジゾウ(日光地蔵) 六地蔵の一人。 天道を受け持つ。 関連: ジゾウボサツ (地蔵菩薩)
https://w.atwiki.jp/gods/pages/1337.html
コンゴウガンジゾウ(金剛願地蔵) 六地蔵の一人。 地獄道を受け持つ。 関連: ジゾウボサツ (地蔵菩薩)
https://w.atwiki.jp/gods/pages/1335.html
ヨテンガジゾウ(預天賀地蔵) 六地蔵の一人。 天道を受け持つ。 関連: ジゾウボサツ (地蔵菩薩)
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/5627.html
テラカオス。殺し合い。世界の終わり。 この3単語にいち早く気付いたのは、何も人間ではなかった。そう、この世界に生きる野生動物。彼らは世界の危機を一段早く気付いていた。 ―――――ヒヒィィィン! ―――――パォォォォ~ン! ―――――メェ~メェ~! ―――――カサカサカサカサ……。 ―――――ウィンウィンウィン。 ―――――気合だー! 気合だー! 長野県の大町市、つまり富山県の付近にうっそうとした森林があった。いつのもように緑色の葉が揺れ、自然は動いているかのように見えた。 今回はそれが比喩ではなく本当に動いた。並み居る動物は走りだし、木々を、土地を、建造物も破壊していく。 その音は山崩れのような自然を形容詞したような音だが、それ自体が自然を壊すのである。 瓦礫の山、といえばまだいい。瓦礫の山は崩れ、蹴飛ばされ、乱射した破片が周囲の物体を破壊するのである。 野生動物の軍団は生い茂っていた広大な森を、まるで神が剃刀で剃ったように、黒い大地だけが残されていた。 彼らには当然、各々の思考がある。色んな趣向、色んな頭脳、色んな価値観。動物にもそれはある。 ただ彼らは1人のリーダーの元、基本姿勢だけは同じようにしていた。 シマウマである。皆さんも知っているように長野県には人食いのシマウマがいる。その族長だ。 「彼女」もまたこの殺し合いの参加者であり、自分の仲間を食い尽くすなど、過酷な戦いを繰り広げていた。 ただ、今回の彼の行動は少し違う。その実力に伴い、ある長野県の神託が彼の人格を操ったのである。 佐久市、群馬県と長野県の県境付近にある土地に、とある地蔵がある。 ぴんころ地蔵尊。これは和やかな顔をした地蔵であり、またこの殺し合いの参加者であった。 和やかに、平和に。その思いで彼は全く殺し合いに乗らず、単に地蔵のままいたら、誰も参加者とは思わず破壊されなかった。 ただ長野県に佐村ガウスフレミング02が現れてから、彼の認識は変わる。地蔵だけあって長野県内のありとあらゆる情報が彼に流れてきた。 佐村ガウスフレミング02の圧倒的なパワー、そして凶暴性。これだけでもかなりショックだった。 そして最も衝撃なのは、佐村ガウスフレミング02を千里眼で監視したことから始まった。 なんとあの男と同等のパワーで闘う女を、その両方を食い尽くす存在にである。 テラカオス。この殺し合いの、根源である。 ぴんころ地蔵尊にとって、テラカオスとは敵対の存在であった。 暴食、なおかつ攻撃的。そんな存在は許してはおけぬ。 同時に地蔵は、彼女がこの世界をいずれ救う存在であることも、なんとなくであるが予知していた。 だが「悪」であるやつよりは、それを打ち砕く「正義」にこそ、その世界を救う技量を持っていると踏んだのである。 そのためには、各々が勝手に殺し合いをしている場合ではないのである。 呉越同舟。どんな存在であっても、徒党を組んで、テラカオスを殺さねばならぬ。 だから地蔵は人食いシマウマ族長の人格を乗っ取り、野生動物を連れる存在となったのである。 元斗皇拳の使い手・紫光のソリアは自分の元へ攻撃が向かっていることを気付いた。 彼は殺し合いなぞロクに知らないので、一人で天帝軍を1人で創設準備をしていた。 彼が改造したイオンモールはあらゆる武装や罠が施され、要塞と化している。そんな中、動物たちが突っ込んできたのだ。 「なんだ……あの大群は……。まあこちらにはくるまい」 そう思っていた。ソリアはせっせと新しい兵器制作へ取り掛かる。 結果は、一瞬だった。 イオンモールはあっというまに動物達に踏みつぶされ、中に1人いたソリアや、ついでに野比玉子も塵と化した。 動物の大群は例えるなら炎のように、そして波のように、前に進む建築物を破壊したのである。 瓦礫と化したその要塞は、もはや瓦礫さえも踏みつぶされ、一つの白いコンクリの板と化していた。 (さきほどの移動でいくつか死んだ) ぴんころ地蔵尊はわかっていた。自分達の動物がいくらか死んだ。それも覚えている。長野の地蔵だけはあるのだ。 これからも自分達の仲間が死んでいくだろう。この行動が本当に達成された時は、おそらく皆死んでいるに違いない。 それでも問題はないのだ。どんな結果であろうが、この殺し合いに参加するグループや重要人物を、全てテラカオスにぶつけるのである。 (向かうは大阪) ぴんころ地蔵尊は千里眼により、この戦いで最もキーとなる軍団を見つけていた。 拳王連合軍。彼らの力は最も重要視する存在であると、地蔵は正直ノリとフィーリングでそう考える。 だが問題は彼らは同じく巨大組織であるホワイトベース組と抗争を繰り広げているのである。 これはまずい。喧嘩をしてお互いの戦力を減らし、テラカオスを倒す力を減らすとは、彼にとっては危機であった。 なんとしても急いで彼らを仲介し、もしくは混乱させてでも、テラカオスへ矛先を向けねばならない。 動物達はシマウマを先頭に走り出す。 彼らが死ぬのは遠くか、もしかしたら10分後かもしれない。 【二日目・9 30/長野県】 【ぴんころ地蔵尊@長野県】 【状態】健康 シマウマに転生 【装備】なし 【道具】支給品一式 【思考】基本:テラカオスに参加者をぶつけて打ち崩す。 1:拳王連合軍がいる大阪に向かい、できればホワイトベース組も合わせてテラカオスにぶつける。 【ワンリー@かわいそうなぞう】 【状態】健康 【装備】なし 【道具】支給品一式 【思考】基本:シマウマ(ぴんころ地蔵尊)についていく。 【ユキちゃん@アルプスの少女ハイジ】 【状態】健康 【装備】なし 【道具】支給品一式 【思考】基本:シマウマ(ぴんころ地蔵尊)についていく。 【巨大カマキリ(緑)@ネクロネシア】 【状態】健康 【装備】なし 【道具】支給品一式 【思考】基本:シマウマ(ぴんころ地蔵尊)についていく。 【アニマル浜口@野生動物】 【状態】健康 【装備】「気合だ」ハチマキ@現実 【道具】支給品一式 【思考】基本:シマウマ(ぴんころ地蔵尊)についていく。 1:気合だー! 【その他大勢の野生動物@いろいろ】 【状態】いろいろ 【装備】いろいろ 【道具】支給品一式 いろいろ 【思考】基本:シマウマ(ぴんころ地蔵尊)についていく。 【ソリア@北斗の拳 死亡確認】 【野比玉子@北斗の拳 死亡確認】 死因:ユキちゃんの体当たり